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1.102017
【レポート第二弾Vol.5】「●●●●型」のリスク

無料レポート『アンクルトレーニングで生徒のポテンシャルを最大限引き出す二つの視点』第四話「テクニック習得の2つのアプローチ」はお読みいただけましたでしょうか?
【そうはうまくいかない】
先述の通り、バレエや新体操で特定の作品や演目を通し稽古することがありますね。
大会で振りが決まると、あとはひたすら通し稽古するとか。
そういうリハ、見たことありませんか?
そして、その大会が終わると、次の大会へ向けて、同じパターンを繰り返す。
このパターンは、底辺は狭いまま高さを追い求める行為と同じです。
これを「トンガリ型」と呼んだりします。
初期の頃は、即効性が得られることがあるかも知れません。
しかし、難易度が上がってくると、伸び悩みます。
そこでさらにレッスンを増やしたり通し稽古の回数を増やしたりすると、どうなるでしょう?
体が耐えきれなくなると故障につながるし、
心が耐えきれなくなると燃え尽きてしまいます。
面積を広げる努力を怠ってきたツケがいずれ回ってくるのです。
- これしか踊れない(トンガリ型)
「トンガリ型」とは、一つの作品だけ踊りこんで、
・その作品なら何とか踊りきれる
・どうにか作品としてまとめられる
という状態のことです。
この型に陥ってしまうのは
「参加するからには高い得点を取りたい。」
という意識の現れなのかも知れません。
しかし、このパターンは下記4つのリスクと隣り合わせです。
-
トンガリ型のリスク
- 特定部位に負担が集中する
- 筋肉が偏って発達する
- 怪我をしやすくなる
- プロとしてのキャリアが短くなる
「1. 特定部位に負担が集中する」は、リハーサルを通して、特定の技、特定の動きを反復練習する中で起こります。
その結果、
「2. 筋肉が偏って発達する」ことになります。
上半身はホッソリしているのに、太ももが競輪選手のようにしっかり発達しているプロを目指している生徒。珍しくありません。
太腿の筋肉に負担が集中するようなレッスンを長期的に繰り返している可能性が疑えますね。
その結果、
鍛えすぎ傾向で負担がかかっている筋肉や靭帯などは、
疲労 > 回復
です。
筋トレだって、回復に2日必要と言われています。
もちろん、トレーニングで掛ける負荷の質と量によって、この長さは長くもなるし短くもなります。
でも、週四日以上レッスンしているようだと、この回復がすでに追いついていない可能性大です。
また、週末にまとめて5時間とか6時間練習したりすると、平日は全部回復に当てたほうが良いかもしれない。
でも、そんなに休んでいられないですよね。
なので、平日も2日、3日と練習しているかも知れません。
そうすると、待っているのは
オーバーワーク
・筋力が低下したり、
・感覚が鈍くなったり、
・集中力が途切れたり…
そんな状態でも、入賞目指して追い込みをかけたい先生は、
「もっと気合を入れなさい!」
と檄を飛ばします。
生徒は、
「よし、頑張る」
と体の声を無視します。
その結果…
はい。
「3. 怪我をしやすくなる」
さらに、怪我の回復後、以前と同じ練習に戻ってしまうと、再発する可能性大。
それを避けるには、今までとは異なる
・練習方法
・練習内容
・練習パターン
が必要になります。
ところが、今までそういった工夫をしてこなかった。
したがって、選択肢がそもそも少ない。
結局、同じような練習に戻ってしまう可能性が高いわけです。
ここでにわかには信じがたい米国で有名なオリンピック選手の実話を一つご紹介します。
それについては次回…
最後までお読みいただきありがとうございました。